世界の戦車イラストレイテッド18/ドイツ軍軽戦車1932-1942
著者:ブライアン・ペレット
カラーイラスト:ピーター・サースン×テリー・ハドラー
訳:斎木伸生
B5判ソフトカバー/47ページ(掲載写真34点)
初版年:2003
ISBN:9784499227940
ヒットラーの戦車兵団は、第二次大戦緒戦における圧勝の印象が強すぎるため、他の国に比べてきわめて先進的な装備が為されていたと考えがちである。しかし実際には、初期の戦車兵団は戦術のみで勝っていたのであり、まさに、低戦力の戦車師団を埋め合わせた、大量の軽戦車に頼っていたのである。単純で安価な機材、I号戦車は乗員の初歩訓練のために大量に発注されたものであった。また、後にIII号、IV号戦車として知られることになる主力戦車へのつなぎの役目をしたII号戦車もまた、軽戦車の発展型に過ぎなかった。しかし、チェコスロヴァキアの解体が、その戦車戦力の吸収と国内の製造施設の獲得をもたらした。ドイツ軍では35(t)戦車、38(t)戦車と呼ばれることになるチェコ製戦車は、III号戦車にほぼ匹敵する武装をもち、それを代替することが可能だったのだ。本書はスペイン内乱への実験的投入から、第二次大戦初期の電撃戦、バルバロッサ作戦までを追い、ドイツ軍軽戦車の実像に迫る。