オスプレイ軍用機シリーズ36/第二次大戦のSBDドーントレス
著者:パレット・ティルマン
訳:富成太郎
B5判ソフトカバー/103ページ
初版年:2003
ISBN:9784499228152
ダグラスSBDドーントレスは、史上最も成功した急降下爆撃機であり、大平洋戦争の数々の曲面で活躍したが、日本帝国海軍にとっては、まさに災いそのものといった存在であった。1942年6月4日のミッドウェイ海戦では、空母「エンタープライズ」と「ヨークタウン」から出撃した54機のドーントレスが、わずか24時間のうちに日本の大型空母4隻を沈め、真珠湾奇襲に成功した山本長官の連合艦隊はその戦力を失ってしまった。日本海軍はこの損失を回復出来ず、これを機に太平洋戦争の流れが変わったのである。ドーントレスは、画期的な全金属性応力外皮構造の機体をもち、スプリット・フラップは急降下爆撃をする時に大きく開いてダイブ・ブレーキとなる、頑丈で理想的な急降下爆撃機であった。最も多く使われたのはSBD-3型であった。