ロータス107&107Bフォード
訳・編者:モデルグラフィックス編集部
B4変型(26.0×25.5cm)/116ページ
初版年:1994
ISBN:9784499226196
107計画の全てを網羅。ボリュームも倍増。
鮮やかなブリティッシュグリーンとイエローがF1マシンをキャンバスにして溶け合う。古き良き時代を知る者にとって、これ以上の憎い演出はない。「名門復活」を確信したゆえの意思表示であることは、それだけで充分伝わるからだ。「ロータス再建5ヶ年年計画」の2年目にあたる92年、シーズン開幕戦であるキャラミに持ち込まれた「2年落ち」シャシー"102D"は明らかに名車"49"への、そしてジム・クラークへのオマージュと受け取れる由緒正しい伝統のカラーリングが施されていた。そしてシーズン中盤、再建計画の中軸となるブランニューシャシーがいよいよデビューする。"107"と名付けられたやわらかなラインを持つそのマシンは、開発当初から2年というスパンを走り切ることを考慮してデザインされていた。まず1年目はデータ収集を兼ねたマシンの熟成に専念し、そのデータを元に2年目は本気で「勝ち」に行くという考え方だ。しかし、107の潜在能力はある意味チームが想像していた以上に高かった。そしてそのことが、結果的に翌93年型"107B"熟成への大きな伏線となっていったのである。