捨身必殺/飛行第64戦隊と中村三郎大尉
価格 : 1,980円(税抜1,800円)
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著者:梅本弘
判型:AB判・ソフトカバー
ページ数:128ページ
発売日:2010年9月13日
ISBN:978-4-499-23030-8
出版社:大日本絵画

ー本書帯よりー
「ワーッと叫びながら突っ込んでるんだ。少しは怖いのも楽になるぞ」

加藤隼戦闘隊の中村三郎大尉は、若い部下たちを率いて幾度も空戦の恐怖のただ中に突入して行った。そして、初等、中等学校時代は小柄で「チビ」とあだ名されていた。逆立ちが得意中の得意だったという平凡な少年は、遠い異境、ビルマで撃墜王になった。

黒江保彦少佐、檜與平大尉など数々の撃墜王を輩出した飛行第64戦隊、通称「加藤隼戦闘隊」。陸軍航空最精鋭の誉れ高いこの部隊でも、戦死後、個人感状の授与、二階級特進の栄誉に浴したのは軍神、加藤建夫中佐と、この中村三郎大尉のみであった。「捨身必殺」を信条にし、米軍の爆撃機と刺し違え24歳で戦死したこの隼エースの戦歴を、残された日記帳にしるされたうそ偽りない当時のいち飛行将校の心情を芯に、部下の隼パイロット達の証言、交戦した連合軍航空部隊の交戦記録と、二百枚近い写真で補った真実の空戦と、従軍の記録。

本書の主な内容 目次より

軍神、加藤建夫戦隊長の再来……5
戦場に赴く航空士官学校の「お嬢さん」……6
杭州湾上空での遭難、初めての不時着……7
若き青春を捧ぐるあなた方は尊し……8
雲の中で迷う。頼りない編隊群長……9
陸軍航空最精鋭、加藤隼戦闘隊への赴任……10
遂に実戦出動を果たす……13
アキャブ防空、初撃墜「なんという生の充実感」……16
第2中隊、整備班長を拝命する……17
機眼の成長と空中射撃の冴え……20
飛行機受領のため内地出張、雨季態勢の猛訓練から再び決戦へ……21
「インド進攻作戦」躍々たる熱血はたぎり、攻撃精神、火に燃ゆるものを覚ゆ。……24
「隼」対「モホーク」、アキャブ上空4対1の格闘戦……27
第2中隊、中隊長代理を拝命する……32
第5飛行師団、英印軍のビルマ奪回作戦始動を先制……34
ビルマ帰還、一式戦二型によるウォーミングアップ……36
またも中隊長を失う関二郎大尉戦死……38
一方的勝利、完全無欠の編隊戦闘……42
ふたたびインド侵攻、終始圧倒され死を覚悟……44
圧倒的優位より攻撃また攻撃……46
同期生を失う「武村は黒江編隊長に付随せんと無理を為せしに非ずや」……48
完璧な勝利、春季第三次(アキャブ)航空撃滅戦……49
高位より実に愉快なる戦闘に終始せり……51
第2中隊長、宮辺英夫大尉飛来……52
春季第三次(アキャブ)航空撃滅戦、後半戦……55
新戦隊長、空中射撃の名人、広瀬吉雄少佐着任……57
ボーファイター奇襲、石橋曹長戦死……57
「世紀の美観と誰か云う」遂にコンソリを撃墜……59
確かに自爆機を見たんだが……60
チッタゴン、戦隊、独力攻撃、必死のハリケーンに一抹の哀愁を覚えり……60
「飯の車なんてもんじゃない!」雲南駅飛行場奇襲成功……62
執拗極まる追尾攻撃、一ヶ月半ぶりの損害……63
撃墜至難なる飛行機を攻撃なす苦心、何者ぞ知れ……66
雨季目前、64戦隊、再び攻勢に転ずる……70
文明の利器に対する尽忠の至誠か、痛憤に耐えず……73
対戦闘機戦闘で受弾した奴は殴る。対爆撃機戦闘で受弾しない奴は殴る……76
捨身必殺、奮起せよ帝国陸軍爆撃隊……78
「ノコギリ伍長、B-24に撃着」アイディアマン田中飛行団長、新造語で檄……79
「おそろしく速い奴が来ました」ラングーン大邀撃戦、初日……81
9機で戦爆84機の大編隊と戦う……88
マスタングの逆襲!? 幻の大戦果を報告……91
爆撃攻勢を中止させた3個戦隊による全力邀撃……92
64戦隊、第1中隊長 中村三郎大尉……96
黒沢大尉戦死、P-38に対する勝利と敗北……102
勇敢ナル低空飛行ニヨリ弾薬ヲ供給サレシハ、感謝ニ耐エザルモ、余リ無理ナキヨウ御願イス……105
中隊長を悩ます「編隊破りのエース」池沢十四三軍曹……110
保山飛行場攻撃での苦戦……114
メイクテーラ防空戦「俺は対戦闘機戦闘では絶対やられない」……116
第64戦隊戦火損害リスト……122
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